室伏広治

室伏広治

アスリートにも普通の仕事をしているひとにも、それぞれの人生があって、これが私の人生だという風景があると思うんです。僕にとってそれは、きらびやかなスポットライトを浴びる瞬間ではなく、穴を埋めたり、ハンマーを磨いたりする日常の作業なんです。

 

金メダルよりも重要なものが他にも沢山あるんじゃないか。

 

一体人間はどこまで出来るのか。自分はそこにチャレンジしたい。

 

ある所を超えると、そのトレーニングではその上には行けなくなるところがある。結局は自分自身が編み出す以外ない。最近は自分でつくった練習以外、効果がなくなってきた。

 

メダルの色は何色でも、重要なことはそこに向かって努力していくこと。

 

技を極めるのは、紙を毎日重ねるようなもの。しかも、紙が本物でなければならない。瞬間のひらめきや、1日や2日でできるものではない。

 

ハンマーを物としてでなく、生き物のように飛んでいくように投げたい。

 

周りを見ながら余裕を持って取り組む。それが「集中」だと思うんです。集中というと、ひとつのモノにギューっと入り込んでいく姿を考えがちですが、そうじゃない。視野を広く持って、のびのびしている状態。それが理想的です。

 

はじめてハンマーを投げたとき、父が「お前にはセンスがある。しっかりやる気があるのならば、日本記録は超えられる」と言ってくれました。ですから、記録を超えることに悩むよりも、超えてからが自分の競技生活で本当の勝負になるんだと思ってやってきたんです。

 

目標が高くなれば意識も高まる。

 

慣れたら練習じゃ…出来てるんですから。練習じゃないじゃないですか。慣れないほうがいいんですよ。

 

出るからには、狙うものを狙わないといけない

 

(アテネオリンピックの投擲前に、グランドで寝転んだ理由を訊かれ)空を見てね、自分だけの星を探していたんです。

 

一人が出来るようになると、皆が出来るようになってくる。

 

本当に大切なのは、メダルへ向けて努力していくことだと、今も思っている。