中村憲剛

これまで自分がやってきたことが、走馬灯のように駆け巡って……。

香川に厳しい? だってマンUだよ。オレがどうこうして行けるクラブの選手じゃないんだから。オレも真司からいろいろなものを吸収したい。

チームの中での不遇を他人のせいにばかりしていても仕方がない。プロで挫けていく選手というのは、努力が足りないか、自分で何かを変えようとしていないのが悪いだけだ。貪欲に自分を磨き続ける姿勢があったなら、絶対に上へと行けるはずだ。エリートではない僕という選手の存在もそのことを体現している。

そして本日、予備登録メンバーに選んでいただきました。でも、呼ばれるということは、23人のメンバーに何らかのアクシデントがあるということです。俺はそれを望みたくはない。でも過去の例を見ても何が起こるかわからないのがW杯です。だから、その時のためにしっかり準備をしておくのは登録メンバーに入った者の義務だと思います。

W杯南アフリカ大会では悔いを残した。W杯での忘れ物は、W杯でしか取り返せない。みんなによく諦めないでとか言われるけど、『諦めた』なんて一度も言っていない。やっぱり、W杯はモチベーションが上がるけど、それはいつでも同じ。うまくなりたいし、勝ちたいから。この年齢になってもそう思う。だから成長できる。

ボールがあれば、サッカーがあれば俺は前を向いていけると思っています。

そういう絵ってチームが盛り上がるじゃないですか。歴代のワールドカップで上に行くチームは、みんなああいう雰囲気になる。点を取って中の選手だけで喜ぶんじゃなくて、そういう一体感の中に自分がいたこともうれしかった。

代表に入ってなかった間も試合は見てたし、今日一緒に出てるメンバーは今までずっと一緒にやってきたメンバーだった。そういう意味では何の違和感もなくできました。代表チームには常に入りたい。こういうふうに呼ばれた時に仕事ができないと呼ばれないと思っていた。

引退後、新しい趣味を見つけるといったことはあるかもしれないけど、サッカーが僕の人生そのものであることを変えたいとは思わないし、変えたくもない。

新戦力が来るのは常にあること。東や工藤が入ったのは、チームにとっていいメッセージじゃないかな。まわりはバチバチ感を作りたがるかもしれないけど、そこで定着するかどうかは自分次第だし、自分もそうやって生き残ってきた。もちろん、パスを出さないとか、そういうことはしないよ(笑)。同じ志を持った仲間なんだから。

2006年の時、チームが分裂してしまったって話はいろんな人から聞いていました。僕はそういうのが絶対に嫌だった。4年に1回しかないし、何度も出られるわけじゃないワールドカップ(W杯)という大きな大会にせっかくみんなで来てるんだから、悔いだけは残したくなかった。自分が出られない悔しさはもちろんありましたけど、日本がグループリーグで敗退した方がよっぽど悔しいでしょう。とにかく、みんなでまとまって勝ちたかったんですよね。

チームで良いパフォーマンスをする。その順序だけは間違わないようにしたい。空回りして、迷惑を掛けたら駄目。とにかくフロンターレでしっかりプレーしたい。

圭佑がいるし、自分は絶対的な存在ではない。でも圭佑がいないときにやってきた自負もある。

たくさんの皆さんが、こんな俺の落選を悲しんでくれて、話題にしてくれたこと周りから聞きました。J2から始まったプロサッカー人生、あれから12年経ち今年で34歳になるサッカー選手がここまで期待されたこと。サッカー選手としてこれほど嬉しいことはありません。改めて、その期待に感謝するのと同時に、その期待に応えられなかったことが本当に悔しいです。

練習をやっていて凄く楽しいですよ。クラブもここ(代表)も自分の技術、クオリティーを高められる場所ですから。いま、(川崎フロンターレの)風間監督のもとで学んでいることを代表でも活かせるんじゃないかとも思っているし、いろいろチャレンジできる。毎日楽しいですよ、本当に。

ただ、どんなに最高な日でも、どんなに最悪な日でも、必ず次の朝は来るわけで。練習があったり、試合があったり、奥さんと話したり、子どもたちと話したりと日常に触れていきながら少しずつこの事実を消化していけるのかなと今は思っています。